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緑内障について

緑内障は、何らかの原因で視神経が障害され視野(見える範囲)が狭くなる病気で、
眼圧の上昇がその病因の一つと言われています。

房水と眼圧

一般的に眼圧の正常範囲は10~20mmHgと言わ れています。
目の中には血液のかわりとなって栄養などを運ぶ、
房水とよばれる液体が流れています。
房水は毛様体でつくられシュレム管から排出されます。

目の形状は、この房水の圧力によって保たれていて、
これを眼圧とよびます。

眼圧は時間や季節によって多少変動しますが、
ほぼ一定の値を保っています。

視野障害の進行

緑内障の症状

一般的に緑内障では、自覚症状はほとんどなく、知らないうちに病気が進行していることが多くあります。
視神経の障害はゆっくりと起こり、視野(見える範囲)も少しづつ狭くなっていくため、目に異常を感じることはありません。
急性の緑内障では急激に眼圧が上昇し目の痛みや頭痛、吐き気など激しい症状をおこします。

時間が経つほどに治りにくくなるので、
このような急性閉塞隅角緑内障の発作が起きた場合はすぐに治療を行い、眼圧を下げる必要があります。

緑内障の治療

緑内障の治療は病気の進行をくい止めるため、眼圧を低くコントロールすることが最も有効とされています。
治療法としては薬物治療法、レーザー治療や手術が一般的です。
レーザー治療や手術を受け、眼圧が下降しても、その効果が維持されるとは限らず、再度手術を行う場合もあります。

薬物治療法

眼圧を下げるために使われる薬は、主に房水の生産量を減らしたり、房水の流れをよくする薬です。

まず点眼薬からはじめ、最初は1種類の薬で様子をみながら、途中で変更したり、また2〜3種を併用することもあります。
点眼薬だけでは効果が不十分な場合、内服薬を併用することもあります。

レーザー治療

急性緑内障の場合や薬物治療法で眼圧コントロールが不十分な場合、レーザー治療や手術を行います。
レーザーに虹彩にあてて穴を開けたり、線維柱帯にあてて房水の流水の流出を促進します。
比較的安全で痛みもなく、入院の必要もありません。

手術

緑内障手術は、眼圧を下降させ進行を最小限に抑えることが目的で、
もっともスタンダードに行われている術式は、マイトマイシンC(代謝拮抗剤)を併用した線維柱帯切除術です。
これは簡単に言いますと、眼内より房水と呼ばれる液体を眼外に導き出して眼圧を低下させる手術です。

近年、線維柱帯切除術に代わる術式として、ミニチューブを挿入する術式が報告され、
非常に良い成績が得られています。
当院でもこれを採用しています。
又、緑内障手術は外来手術で行っております。

開放隅角緑内障の治療

隅角光凝固術(レーザー治療)

流出路再建術(ろ過手術)

狭隅角緑内障

眼の中には、房水と呼ばれる水が流れており、その流れはほぼ一定に保たれています。
しかし、房水の流れ吸収が悪くなり、眼圧が上昇すると、緑内障になります。

その一つの原因として、瞳と虹彩( 茶目) の間にある隅角が狭くなることによって発症するものがあります。
この場合、虹彩光凝固術を施行し、レーザー光線により、虹彩のごく一部を切開し、房水の流れをよくする道を作り緑内障を予防します。

狭隅角緑内障の費用 (治療費は健康保険適応です)
両眼 13240点
1割の方  14000円程度
3割     40000円程度

民間の各種保険でも治療費の一部が給付される場合もあります。詳しくは保険会社にお尋ね下さい。

緑内障について Q&A

緑内障と言われましたが、自分ではよく見えるので、放っておいても良いでしょうか?

緑内障は、ほとんどは自覚症状のないままに徐々に進行していきます。
一度障害された視神経は、元に戻す事はできないので、定期的な検査で早く見つけて治療する事が大切です。

先日ある眼科を受診したところ眼圧が20mmHgあるといわれ、緑内障の点眼薬をずっと継続する様に言われました。実際はどうなんでしょうか。

眼圧は測定方法や時間により変動が大きく、一回のみの測定で判断は出来ません。
緑内障性の乳頭変化や視野変化があってはじめて緑内障と診断が確定します。
ただ眼圧が20あるだけで点眼治療となると事が性急で何か意図的なものがあるかも知れません。
セカンドオピニオンをおすすめします。

中学生の子供が学校検診で「乳頭陥凹拡大の疑い」と言われ落ち込んでいます。
どうしたらいいでしょうか。

近所の眼科で検査を受けて、異常がなければそのままで結構です。
若年者の緑内障もまれにはありますが、眼科で正常とされれば心配ありません。
学校内の検診ですと、大ざっぱになり過剰に病名が付いてしまう事が原因です。
検診医の方に問題があるかも知れません。

健康診断で、視神経乳頭陥凹と診断されました

視神経乳頭にはほとんどの場合くぼみ(陥凹)があり、陥凹自体が病気ではありません。
しかし、陥凹が大きい場合は、緑内障が疑われます。ですので、緑内障の疑いと診断されたと理解して下さい。
眼圧検査や視野検査、網膜の検査をして、総合的に緑内障かどうかを判断致します。

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